2018/12/11 18:00:00
  • 【非正規労働者の権利実現全国会議】Q.抵触日があいまいで二転三転する派遣会社があります。違法性は?

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目次************
(A)寄せられたご相談に回答しました
(B)派遣労働者の皆様へのアンケート・ネット相談の実施中
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(A)寄せられたご相談に回答しました

【質問】
抵触日があいまいで二転三転します。当初の
抵触日2018年10月1日が、直前に派遣元から
「経過処置という考え方のため延期した」と
言われて、半年延期になりました。

当初から契約書などに抵触日の明示はありま
せん。これは違法でしょうか?違法だとすると
効果的な通報先や相談先はありますか?

【回答】
ご質問の趣旨は、あなたが2015年7月から、派
遣先に派遣されていたところ、契約書には抵
触日の記載がなかったものの、Eメールにて抵
触日は2018年10月1日と連絡されていたのに、
抵触日が延期されたということよろしいでし
ょうか? 以下は、これを前提に回答します。

まず、派遣元はあなたと雇用契約を締結する
にあたって、就業条件等を明示しなければな
りません(労働者派遣法34条)。

同法34条には、事業所単位、個人単位のいず
れの抵触日も明示しなければならないことに
なっています。もっとも明示の方法は必ずし
も契約書でない場合もありますので、Eメール
で抵触日が知らされていたとすれば、明示が
あったということもできると思います。当該
義務に違反した場合、罰則も定められています
(同法61条)。

つぎに、派遣元が「経過処置という考え方の
ため延期した」という点ですが、抵触日から
なぜ6か月も延期されたのか、ご質問内容から
は私たちも分かりません。

この点、抵触日の1か月前までに派遣先が過半
数労働組合などの意見を聴いて事業所単位の
派遣受入期間を延長する場合はありえますが、
これは通常3年間延期するでしょうし、個人単
位の場合はいずれにしても当該派遣部門では
3年以上は働けませんので、6か月延期という
のは、やはり分かりません。

もっとも本件で一番重要な点は、あなたが派
遣先で働かれた期間から考えれば、抵触日は
当初Eメールで連絡があった2018年10月1日と
考えるほかないと思います。それが、半年延
期された上で、現在も派遣されているとすれ
ば、抵触日に違反している状況といえるかと
思います。

すなわち、労働者派遣法40条の2によれば、派
遣就業開始から3年を超えて働かせることがで
きません(抵触日に触れます)。それを知っ
ている、もしくは知らないとしても過失があ
る場合、当該派遣先は派遣労働者に対し、同
一の労働条件で労働契約の申込をしたものと
みなされます(同法40条の6)。

そうすると、あなたが抵触日を超えて派遣さ
れている場合、労働者派遣法40条の2違反とし
て、派遣先会社はあなたに対し、直接雇用の
申込をしたものとみなされますので(同法40
条の6)、あなたが申込を承諾すれば、あなた
と派遣先会社との間に労働契約が成立したと
考えることができます。

お住まいの都道府県の派遣ネット相談に登録
している弁護士を紹介して、直接相談を受け
ていただくこともできると思います。

なお、派遣元や派遣先の労働者派遣法に定め
る義務に違反している場合、お住まいの労働
局の職業安定部が所管となります(労働基準
監督署ではありません)。

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(B)派遣法改正から3年、派遣労働者の皆様へのアンケート・ネットを実施中

アンケート・相談窓口はこちら↓
http://haken2018.hiseiki.jp/

2015年9月に派遣法が改正され、大きく制度が
変わりました。

今年10月、改正派遣法施行から3年を迎え
ましたが、今の職場でこのまま働けるのか、
突然派遣先から切られてしまわないか、派
遣先に直接雇用してもらえるか−。

そのような疑問を一度、弁護士や学者にぶつ
けてみませんか? 皆様のご相談をお待ちして
おります。また情報の拡散にも、ぜひご協力
ください。

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非正規労働者の権利実現全国会議(略称:非
正規会議)私たちは非正規労働者の雇用と暮
らしの質を高め、権利の実現に貢献すること
を目的として、研究者・法律実務家などを中
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公式サイト http://hiseiki.jp
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